●抗アンドロゲン薬
男性ホルモンのアンドロゲンの働きを抑えて前立腺を小さくし、前立腺肥大症に伴う症状を改善します。また薬によっては安全性の面で長期間服用を避けた方がよいもの、長期間服用しても効果がなければ継続すべきでないとされるものがあります。
- 注意点
5α還元酵素阻害薬と同じく前立腺特異抗原(PSA)の値を約半分に低下させるため、この薬を飲み始める前、服用中に前立腺がん検査を受け、がんを見逃さないよう注意が必要です。 - 主な副作用
勃起不全(ED)、射精障害、性欲低下など。
●抗コリン薬
過活動膀胱に使われている薬で、膀胱の緊張を緩めて尿意切迫感や頻尿、切迫性尿失禁などの症状を改善します。前立腺肥大症に加えて過活動膀胱を伴っている患者さんに、併用しての処方が検討されます。
●アドレナリン受容体β3作動薬
抗コリン薬と同様に過活動膀胱を改善します。抗コリン薬より口内乾燥、便秘などの副作用が少ないとされています。
●漢方薬
一部の漢方薬には保険適用がありますが、前立腺肥大症に対して有効かどうか、根拠が十分ではない、とされています。
※健康食品やサプリメントは、適切な摂取量が明確になっておらず、注意が必要なものもあります。摂取を検討する場合は、医師・薬剤師に相談しましょう。